離れた場所から録音した音声に雑音が入ったり、撮影した動画に環境音などのノイズが入り込んだりすることはよくあります。雑音が入ったオーディオや動画は会話が聞き取りにくくなり、せっかく撮った素材を台無しにします。
そんな時は音声のノイズ除去ツールを利用することで、簡単かつ劇的に音声データのホワイトノイズなどを除去できます。それでは、本記事で音声ノイズ除去ツール10選をご紹介します。

 

1. DaVinci Resolve

価格:無料で使用可能
日本語対応:あり

DaVinci Resolveはオーディオポストプロダクションを含む高機能な動画編集ソフトウェアです。オーディオエフェクトの「Noise Reduction」はAIベースの音声解析技術を利用した音声のノイズ除去機能です。使い方も簡単です。DaVinci Resolveを開いてから、「エフェクト」から「オーディオ」を選ぶと「Noise Reduction」が出てきます。それを雑音除去したい動画の上にドラッグ&ドロップします。それから、「Inspector」→「エフェクト」→「Noise Reduction」で、「スピーチモード」項目にチェックを入れることで、動画の音声の雑音がかなり低減されます。

メリット:豊富かつ高性能な編集機能を備えている
デメリット:無料版の機能は限られている

2. Audacity

価格:無料
日本語対応:あり

Audacityの詳しい使い方について、下記の動画が参考になるかもしれません。

 

Audacityは完全無料の音声の編集や録音ができるソフトです。Audacityのノイズ除去の仕組みを簡単に説明すると、まず、ドラッグ&ドロップでノイズを除去したい音声ファイルを読み込ませます。それから、トラック内のノイズがあるのみの範囲を確定して、「ノイズの除去」のエフェクトを選択します。ここで、前に確定された範囲は除去すべき対象として認識され、ノイズプロファイルが作成されます。最後はノイズを除去したい部分を選択して、「ノイズの除去」エフェクトをかけていく仕組みになっています。

メリット:無料ソフトとして、機能が有料ソフトに劣らない
デメリット:Macで書き出しができない場合があるかもしれない

3. Adobe Audition

価格:無料体験版あり、Adobe Audition単体プラン:月額2,728 円
日本語対応:あり

Adobe Auditionは、音声コンテンツのノイズ除去、修復はもちろん、他にも様々なオーディオ編集機能を備えている初心者から上級者の方まで使える本格的な編集ソフトです。使い方はやや複雑だが、仕組みを理解すると、わりと簡単です。ノイズプリントをキャプチャしてから、エフェクトでノイズ除去を行う仕組みになっています。ノイズプリントキャプチャというのは、音声の中で、環境音などの消したい部分を読み込ませることです。使い慣れれば意外と便利かもしれません。

メリット:編集機能が充実している
デメリット:使い方がやや複雑

4. iMovie

価格:無料
日本語対応:あり

iMovieはMacユーザー向けの動画編集ソフトです。iMovieに、動画の雑音を除去できるオーディオ補正機能がいくつか用意されています。動画のノイズ除去を行うには、まず、ノイズを除去したい動画をタイムラインにドラッグ&ドロップします。動画クリップを選択した状態で、エフェクトメニューから「ノイズリダクションおよびイコライザ」を選択します。それから、「背景ノイズを軽減」にチェックを入れます。そうすると、音声の波形に変化が出ます。小さい波形が無くなるようにノイズ除去の強さを調整すると、動画のノイズが除去されます。

メリット:Mac「OS X」に標準搭載されている。
デメリット:iPhoneやiPadのiMovieアプリでは、背景ノイズ除去機能がない。

5. Wondershare Filmora

価格:無料で使用可能
日本語対応:あり

Filmoraは多機能動画編集ソフトであり、動画のホワイトノイズを除去できる音声ノイズ除去の項目があります。使い方を簡単に説明すると、まず、公式サイトからダウンロードして、インストールします。それから、取り込みたい動画や音声データをワークスペースにドラッグ&ドロップします。オーディオタブ内のノイズ除去の項目にチェックを入れると、音声のノイズ除去処理ができます。音声を聞きながらノイズ除去の強さを調整できます。他に色々なオーディオ編集機能も備えているので、幅広い応用シーンに対応できます。

メリット:
他にも動画、オーディオ編集機能が備えている
MP4動画、またMP3音声だけで出力することが可能
デメリット:
初心者にとって使い方が少し難しいかもしれない

6. Audiotoolset  ; App

価格:完全無料
日本語対応:あり

Audiotoolsetは無料のオンラインオーディオ編集ツールです。EDIT AUDIO(オーディオ編集)メニューを選択し、NOISE REDUCTION(ノイズ減少)をクリックします。ドラッグ&ドロップでノイズを除去したい音声ファイルをアッポロードします。そして、「Reduce」ボタンをクリックすると、ノイズ低減が自動的に行われます。後はファイルをダウンロードするだけです。オンラインの全自動の音声編集ツールなので、動作が軽くて、誰でもすぐに音声ノイズを除去できます。

メリット:エディターをフルスクリーンモードで開くことができるのが便利
デメリット:フルスクリーンモードのワークスペースは英語対応のみ

7. Krisp

価格:無料利用可能、月額500円
日本語対応:あり

KrispはAI技術を組み込んだWeb会議での通話中の雑音除去に特化したアプリです。約2万種類の3千時間近くの騒音データを機械学習させ、人声と環境音などの騒音に分解し、人の声のみを送受信できるようなAI技術を用いました。オンラインでのコミュニケーションをより円滑にする専門ツールです。Web会議中のホワイトノイズなどを除去したい方にオススメす。

メリット:
自分側と相手側の両方のノイズを軽減できる。
Zoomなどのリモートワークアプリと連携可能

デメリット:

無料プランの使用時間は週60分だと限られている

8. Audo.ai

価格:無料で使用可能
日本語対応:なし

Audo.aiは、簡単かつ迅速な反応で優れているオーディオ編集アプリです。音声のノイズ除去したいオーディオをアップロードするだけで、ツールが自動的に処理してくれます。また、音声を録音して、それを処理することもできます。他にも色々なオーデイオ編集機能もありますし、すべてがブラウザ経由で使えます。しかも、すべての機能が完全無料なので、色々試すことができます。

メリット:完全無料で豊富な機能を利用可能
デメリット:日本語対応なし

9. Audioalter

価格:完全無料
日本語対応:なし

Audioalterでは、様々なオーディオ関連の機能を提供しており、オンラインで気軽に使用できます。Audioalterの音声ノイズ除去ツールは、数回クリックするだけで音声データに影響を与えないまま音声のノイズを除去することができます。音声ファイルをアップロードして、あとはツールに任せることができる自動ツールです。日本語対応がなくても、直感で利用できます。

メリット:オーディオ関連の編集機能が充実している
デメリット:日本語対応なし

10. AudioDenoise

価格:無料で使用可能
日本語対応:なし

AudioDenoiseは非常にシンプルでわかりやすい、オーディオを強化するオンラインツールです。雑音除去したいオーディオファイルをアップロードして、下の設定に従って進むだけです。ノイズモデルの種類、ノイズリダクションの強さ、タイムスムージングなど、たくさんのオプションが表示され、その中から選ぶことができます。設定が終わったら、「開始」をクリックすれば、処理が行われ、オーディオファイルのダウンロードが可能になります。

メリット:ダウンロード、インストール、会員登録など一切なし
デメリット:日本語対応なし

まとめ:

今回は、音声のノイズ除去に使える音声、動画編集ツール10個を紹介しました。今回紹介したウェブツールに、音声のノイズ除去と動画のノイズ除去など、それぞれ機能が異なるので、各ツールの機能と価格帯をみて自分のニーズにあったものを選んで、使いこなしてください。

合わせて読む:AI音声合成サービスや製品│Top10 │ 2022

Miyazak Akira
シニアエディター

AIニュースの執筆やAI製品のチュートリアルの作成で豊富な経験を持つ作家、Miyazaki Akiraをご紹介します。テクノロジー業界への深い理解を持つAkiraは、AIに関するあらゆることを知ることができるエキスパートです。さらに広がって、今アプリレビューの創作も進行中。最新技術の探求に忙しくないときは、SF漫画や写真撮影、心理系の書籍を読むことに熱中しています。Akiraと一緒に、魅力的な人工知能の世界を解き明かす旅に出かけましょう。

最近投稿  >