はじめに
近年、SNSの普及やソフトウェア技術の発達によって、誰もが気軽に動画を作成することができるようになりました。
無料のものから有料のものまで、質の高い動画編集ソフトは毎日のようにリリース、アップデートされ続けています。
それに伴って、ユーザー側の要求も高まり、求められる機能も増え続けています。
今回の記事では、ユーザーの高い希望にこたえつつ、ハイレベルなクオリティを維持している動画編集ソフトを全部で10個ご紹介いたします。
動画編集ソフトとは?
動画編集ソフトとは、撮影した映像を加工し、視覚的に魅力的な動画作品を仕上げるためのツールです。
初心者からプロまで、用途やスキルに応じた多様なソフトが存在します。
動画編集ソフトには、基本的な機能として「不要な部分をカットする」「映像をつなぎ合わせる」「エフェクトを追加する」「音声を編集する」「動画を出力する」といったものがあります。
動画編集ソフトの選び方
動画編集ソフトを選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 対応OS・パソコンスペックとの相性
使用するパソコンのOS(Windows, Macなど)やスペックに対応しているか確認しましょう。
- ビデオカメラとの互換性
使用するビデオカメラやデバイスとの互換性も重要です。
- 価格
予算に応じて、有料ソフトか無料ソフトかを選びます。無料ソフトでも基本的な編集機能は揃っていますが、有料ソフトはより高度な機能を提供します。
- 自分の表現したいことができるか
自分がやりたい編集ができる機能が備わっているか確認します。例えば、エフェクトの追加や音声編集ができるかどうかなどです。
- 自分の動画編集技術の熟練度はどれくらいか
初心者向けのソフトは使いやすさを重視しており、直感的なインターフェースや豊富なテンプレートが特徴です。中・上級者向けのソフトは、より高度な編集機能を提供します。
- ウイルスなどのセキュリティ面
ダウンロードするソフトが安全であることを確認しましょう。
- 出力したいフォーマットに対応しているか
完成した動画をどの形式で出力したいかに応じて、対応するソフトを選びます。
初心者向けの動画編集ソフト5選
1 Filmora
Filmoraは、Wondershare社が開発した高品質な動画編集ソフトです。
初心者からプロまで幅広いユーザーに対応しており、直感的な操作性と豊富な機能が特徴です。
価格
- 1年間プラン(6,980円)
- 永続ライセンス(8,980円)
対応OS
Windows 7/8/10/11(64ビットOSのみ)
主な特徴
- Filmoraは使いやすいインターフェースを持ち、初心者でも簡単に操作できます。
- 500種類以上の動画エフェクトが用意されており、トランジションやフィルター、テキストなどを簡単に追加できます。
- プロの動画クリエイターが作成したテンプレートが多数用意されており、初心者でも質の高い動画を作成できます。
- WMV、MP4、AVIなど、さまざまな形式に対応しており、目的に応じた形式で出力できます。
- 最新のAI技術を活用して、効率的に動画編集が可能です。
メリット
- Filmoraには無料版もあり、コストをかけずに動画編集を始めることができます。
- 操作方法が分かりやすく、使い方やコツの記事が豊富に存在します。
- 簡単に操作できるため、初心者でもすぐに使いこなすことができます。
デメリット
- 一部のユーザーから機能が少ないというレビューが寄せられています。
- 無料版では動画を出力する際にロゴが表示されます。
2 iMovie
iMovieは、Apple社が提供する無料の動画編集アプリです。
iPhone、iPad、MacなどのApple製品にプリインストールされており、初心者からプロまで幅広いユーザーに対応しています。
価格
無料
対応OS
iOS(iPhoneやiPad)およびmacOS(Mac)
主な特徴
- iMovieは使いやすいインターフェースを持ち、初心者でも簡単に操作できます。
- トランジション、フィルター、テキストなどのエフェクトを簡単に追加できます。
- プロの動画クリエイターが作成したテンプレートが多数用意されており、初心者でも質の高い動画を作成できます。
- 4Kビデオにも対応しており、様々な形式で出力できます。
- iPhoneで撮影した動画をMacで編集するなど、Apple製品間での連携が簡単に行えます。
メリット
- iMovieはiOSとmacOSに標準搭載されているため、Apple製品のユーザーなら無料で使えます。
- 操作方法が分かりやすく、初心者でも簡単に操作することができます。
デメリット
- 動画編集上級者の方は機能が制限されていると感じる可能性があります。
- iMovieはApple製品専用のアプリであるため、他のOSでは利用できません。
3 PowerDirector
PowerDirectorは、サイバーリンクが開発した人気の動画編集ソフトウェアです。
価格
PowerDirector買い切り版(永久ライセンス)
- Standard(12,980円)
- Ultra(11,682円)
- Ultimate(15,282円)
- Ultimate Suite(18,882円)
PowerDirectorサブスク版
- PowerDirector 365(6,030円/年)
- Director Suite 365(10,782円/年)
対応OS
Windows 11/10/8.1/8/7 (64ビット)およびmacOS(Mac)
主な特徴
- 初心者から中級者まで幅広く利用できます。
- ビデオコラージュ、クロマキー合成、マスクデザイナーなど、多彩なエフェクトが用意されています。
- オブジェクト自動検出やモーショントラッキングなど、AIを活用した高度な編集機能が搭載されています。
- ShutterstockやGetty Imagesの素材を無料で利用できるため、プロフェッショナルな仕上がりが期待できます。
- タイムラインモード、ストーリーボードモード、スライドショークリエーター、自動モード、360°エディターなど、目的に応じた編集スタイルが選べます。
メリット
- 多くの動画フォーマットに対応しており、さまざまなデバイスでの再生が可能です。
- サブスクリプション契約により、常に最新バージョンを利用できます。
デメリット
- サブスクリプション形式のため、毎月または毎年の料金が発生します。
- 高機能なため、PCのスペックが低いと動作が遅くなることがあります。
- Windows版に比べて、Mac版では一部の機能が制限されていることがあります。
4 Filme
Filmeは、iMyFone社が開発・販売している動画編集ソフトウェアです。
価格
- 月間ライセンス(2,380円/月)
- 永久ライセンス(5,280円)
対応OS
Windows 7/8.1/10/11およびmacOS 10.10以降
主な特徴
- Filmeは、初心者でも簡単に使えるように設計されています。
- 結婚式、誕生日、旅行など、さまざまなシーンに対応したテンプレートが豊富に用意されています。
- トリミング、カット、エフェクト追加、BGMの挿入など、基本的な編集機能が充実しています。
- 多くの動画、画像、音声フォーマットに対応しており、さまざまなメディアファイルを編集できます。
- 編集作業中にデータが消える心配が少なく、自動バックアップ機能が搭載されています。
- Filmeは、他の動画編集ソフトに比べて価格が手頃で、永久ライセンスも提供されています。
メリット
- 高機能かつリーズナブルな価格で、初心者の方でも手を出しやすいソフトといえます。
デメリット
- プロフェッショナル向けの高度な編集機能が不足しているため、上級者には物足りないかもしれません。
- 新バージョンで一部不具合が発生することがあるという報告があります。
- 無料版では機能が制限されており、本格的な編集を行うには有料版の購入が必要です。
5 Microsoftフォト
Microsoftフォトは、Windowsに標準で搭載されている写真やビデオの管理・編集アプリケーションです。
価格
無料
対応OS
Windows 11およびWindows 10
主な特徴
- PC、OneDrive、iCloudフォト(Windows 11のみ)など、複数のデバイスやクラウドストレージから写真やビデオを表示、整理、共有できます。
- トリミング、回転、光源や色の調整、フィルターの追加など、基本的な編集機能が充実しています。
- お気に入りの写真を集めてアルバムを作成したり、簡単な動画を作成することができます。
- 写真のスライドショーを簡単に作成でき、特別な瞬間を美しく演出できます。
- 自動タグ付けや人物の分類など、AIを活用した機能も搭載されています。
メリット
- Windowsに標準で搭載されているため、追加費用がかかりません。
- トリミング、回転、フィルターの追加など、基本的な編集機能が充実しています。
- OneDriveと連携して、複数のデバイスから写真やビデオにアクセスできます。
- 簡単にスライドショーを作成でき、特別な瞬間を美しく演出できます。
デメリット
- 写真の整理が年月日単位でしかできないため、イベントごとにまとめるのが難しい場合があります。
- 大量の写真やビデオを扱うと、動作が遅くなることがあります。
上級者向けの動画編集ソフト5選
1 Adobe Premiere Pro
Adobe Premiere Proは、プロフェッショナルなビデオ編集ソフトウェアです。
映画、テレビ番組、Webビデオの制作に使用される業界標準のツールであり、動画編集ソフトとしての知名度もトップのソフトです。
価格
単体プラン(月額払い)
- 月額料金 2,728円(税込)
- 年間契約(月額払い) 2,776円(税込)
- 年間契約(一括払い) 28,776円(税込)
コンプリートプラン(Creative Cloud全製品を含む)
- 月額料金 6,248円(税込)
対応OS
Windows 11/10およびmacOS 10.13.6 High Sierra以上
主な特徴
- 不要な部分を簡単にカットし、必要なシーンだけをつなぎ合わせることができます。
- 映像に様々なエフェクトやトランジションを追加して、プロフェッショナルな仕上がりにします。
- 音のボリューム調整やBGMの追加、ノイズ除去などが可能です。
- 音声を解析して自動でテロップを生成する機能があります。
- 動画を自動で最適な縦横比に調整し、様々なメディアに対応します。
- PhotoshopやAfter Effectsなど、他のAdobe製品とシームレスに連携できます。
- プロフェッショナルなカラーホイールやカーブコントロールを使用して、映像の外観を細かく調整できます。
メリット
- 映画、テレビ、YouTube、SNSの動画、広告、MV、Vlogなど、さまざまな映像制作に対応しています。
- AI技術を活用した自動シーン分割、文字起こし、リフレームなどの機能が搭載されています。
- Adobe Creative CloudやAdobe Stockとの連携により、編集の効率化やさらなる動画表現が可能です。
- WindowsとMacの両方で利用可能で、Adobe Premiere Rushと連携することでスマホやタブレットでも編集ができます。
デメリット
- サブスクリプション形式のため、毎月または毎年の料金が発生します。
- 高機能なため、PCのスペックが低いと動作が遅くなることがあります。
- 多機能であるがゆえに、初心者の方には使いこなすのが難しい場合があります。
2 Final Cut Pro
Final Cut Proは、Appleが開発・販売するMac専用の動画編集ソフトウェアです。
価格
36,800円(税込)
対応OS
macOS 13.5以降
主な特徴
- 映画、テレビ、YouTube、SNSの動画、広告、MV、Vlogなど、さまざまな映像制作に対応しています。
- 複数レイヤーの編集、豊富なエフェクト、細かなカラーグレーディングなど、プロフェッショナル向けの機能が充実しています。
- 他のApple製品やソフトウェア(例:Motion、Compressor)との連携により、編集の効率化やさらなる動画表現が可能です。
- サブスクリプションではなく、一度購入すればずっと使い続けることができます。
メリット
- タイムライン上にクリップをドラッグ&ドロップするだけで簡単に編集ができます。
- クロマキー合成、モーショントラッキング、3Dアニメーションなど、プロレベルの機能を使用できます。
- M1やM2チップに最適化されており、4K動画の編集も快適に行えます。
- 一度購入すれば、追加費用なしでアップデートが受けられます。
- 他のApple製品やソフトウェア(例:Motion、Compressor)との連携により、編集の効率化が図れます。
デメリット
- Windowsでは使用できないため、ユーザーはMacユーザーに限定されます。
- 他の編集ソフトに慣れていると、Final Cut Proの複雑なタイムライン操作に戸惑うことがあります。
- 買い切り型のソフトですが、45,000円(税込)という値段を少々高価に感じる方もいるかもしれません。
- 他のソフトに比べて、使い方を学ぶための教材が少ないです。
3 Adobe After Effects
Adobe After Effectsは、Adobe社が提供するプロフェッショナル向けの映像編集ソフトウェアです。
価格
単体プラン
月額2,728円(税込)
コンプリートプラン
月額6,480円(税込)
対応OS
Windows 11, Windows 10, Windows 8.1, Windows 8, Windows 7 (SP1)
主な特徴
- ロゴやイラスト、文字などに動きを持たせるアニメーションを作成できます。
- 映像にCGや特殊効果を追加することができます。例えば、炎や煙、爆発などのエフェクトを映像に加えることができます。
- 複数の映像を合成して、複雑な映像表現を実現できます。Photoshopのようにレイヤーを使って編集が可能です。
- キャラクターに骨格(リグ)を設定し、自在に動かすことができます。
- 映像内のオブジェクトを追跡し、エフェクトを適用することができます。
メリット
- モーショングラフィックスやビジュアルエフェクトの制作に優れており、映画や広告などで使われます。
- 豊富なビジュアルエフェクトが搭載されており、映像に動きや深度を付加することができます。
- 既存のプリセットを使用するか、独自のエフェクトをデザインすることで、クリエイターのビジョンを具現化する柔軟性を持っています。
- 強力な3Dグラフィックス機能を提供し、3Dモデリングや視覚効果の制作が可能です。
- 他のAdobe製品との「ダイナミックリンク」を活用し、IllustratorやPhotoshopと連携してデザインを組み込むことができます。
デメリット
- 初めて利用する人にとって、インターフェースや機能を複雑に感じることがあります。
- 高性能なコンピューターやグラフィックカードが必要な場合があります。
- 大きなプロジェクトや複数のエフェクトを使用する場合、多くのメモリや処理速度を必要とします。
- 細かな調整やエフェクトの設定が多く、作業に時間がかかることがあります。
4 AviUtl
AviUtlは、無料で使える動画編集ソフトウェアで、1997年に個人開発者「KENくん」によってリリースされました。
価格
無料
対応OS
Windows 8以降
主な特徴
- 誰でも無料でダウンロードして使用できます。
- 低スペックのPCでも快適に動作し、動作が非常に軽いです。
- 多くのプラグインが提供されており、機能を自由に拡張できます。
- カット、結合、トリミング、エフェクト追加など、基本的な動画編集機能が充実しています。
- ゆっくりMovieMakerやMikuMikuDanceなどの他のソフトと連携して使用することができます。
メリット
- AviUtlは完全に無料で利用できるため、コストを抑えたい方に最適です。
- 低スペックのPCでも快適に動作し、起動が非常に速いというレビューが多く寄せられています。
- 多くのプラグインが提供されており、機能を自由に拡張できます。
- インターネット上に多くの情報があり、トラブルシューティングが容易です。
- 多くの動画形式やコーデックに対応しており、高画質な動画を簡単に出力することができます。
デメリット
- 多くのプラグインや設定が必要で、初めての導入には時間がかかることがあります。
- MacやLinuxでは使用できないため、ユーザーはWindowsユーザーに限定されます。
- 初心者には操作が難しく感じることがあり、特に高解像度な動画の編集には制限があります。
- 高解像度な動画の編集には制限があり、プロフェッショナルな用途には向かない場合があります。
- 音声エフェクトの機能が限られており、他のソフトに比べて劣る部分があります。
5 Lightworks
Lightworksは、イギリスのEditShare社が開発・販売しているプロフェッショナル向けの動画編集ソフトウェアです。
価格
無料版
無料
有料版
- 月額 $27.99 (約3,000円)
- 年間契約 $174.99 (約19,000円)
対応OS
Windows、MacOS、Linux
主な特徴
- 動画のカット、結合、削除、テキスト追加、音楽追加、画像追加など、プロ並みの編集が可能です。
- Windows、Linux、Macの32ビット/64ビットに対応しており、幅広い環境で使用できます。
- 無料版でも多くの機能が利用できますが、有料版ではさらに高度な機能が提供されます。
- 100種類以上のエフェクト機能が内蔵されており、クオリティの高い動画制作が可能です。
- ハリウッドなどの映画制作にも使用されており、信頼性の高いソフトウェアです。
メリット
- 無料版でも多くの編集機能が利用でき、プロフェッショナルな動画編集が可能です。
- Windows、Mac、Linuxに対応しており、幅広い環境で使用できます。
- 100種類以上のエフェクト機能が内蔵されており、クオリティの高い動画制作が可能です。
- ハリウッドなどの映画制作にも使用されており、信頼性の高いソフトウェアです。
デメリット
- プロ仕様のため、動画編集初心者には操作が難しく感じることがあります。
- 無料版を利用するためにはアカウント作成が必要です。
- 無料版では一部の機能が制限されており、高解像度の動画出力ができません。
まとめ
価格 |
対応OS |
|
Filmora |
|
Windows 7/8/10/11(64ビットOSのみ) |
iMovie |
無料 |
iOS(iPhoneやiPad)およびmacOS(Mac) |
PowerDirector |
PowerDirector買い切り版(永久ライセンス)
PowerDirectorサブスク版
|
Windows 11/10/8.1/8/7 (64ビット) |
Filme |
|
Windows 7/8.1/10/11およびmacOS 10.10以降 |
Microsoftフォト |
無料 |
Windows 11およびWindows 10 |
Adobe Premiere Pro |
単体プラン(月額払い)
コンプリートプラン(Creative Cloud全製品を含む)
|
Windows 11/10およびmacOS 10.13.6 High Sierra以上 |
Final Cut Pro |
36,800円(税込) |
macOS 13.5以降 |
Adobe After Effects |
単体プラン
コンプリートプラン
|
Windows 11, Windows 10, Windows 8.1, Windows 8, Windows 7 (SP1) |
AviUtl |
|
Windows 8以降 |
Lightworks |
無料版:無料 有料版
|
Windows、MacOS、Linux |
今回の記事ではおすすめの人気動画編集ソフトを10個ご紹介しました。
みなさんも、予算や用途に合わせてさまざまな動画編集ソフトをお試しください!